ごあいさつ

 

 

 

大会長 渡辺 久子

世界乳幼児精神保健学会理事

LIFE DEVELOPMENT CENTER 渡邊醫院

 

この度、日本乳幼児精神保健学会 FOUR WINDS20周年を記念し、第20回全国学術集会を20171125日(土)・26日(日)に東京で開催致します。

  日本乳幼児精神保健学会FOUR WINDSは、1996年にフィンランドで開かれた世界乳幼児精神保健学会(World Association for Infant Mental Health:WAIMH)に参加した日本の臨床家が、翌 年1997年に設立した会です。乳幼児が健やかな人生のスタートがきれるよう、最新の脳科学に裏づけられた親子支援のアプローチを生み出すWAIMHの精神を取りいれ、毎年世界の乳幼児精神保健のリーダーを講師に招聘し、症例検討と理論の研修を積み重ねてきました。

 その実績が実り、2008年にはアジア発の第11WAIMH界大会を横浜で開催し2016年には会長の渡辺久子がWAIMH理事に選ばれ、世界の専門家との 連携のもと活動しています。激動する地球環境と工業化社会において、育児、保育などの子どもたちの養育状況はますます複雑です。現代社会の実態に即した育児支援が急務とされます。日本では戦中戦後のトラウマがいやされぬまま、社会は戦後の高度経済成長により工業化が進み、それに伴う効率中心・競争主義の生活は、乳幼児と家族に多大なストレスを与えています。親子の抱える関係性のストレスを把握し対処できる観察眼と実践力を 身につけた専門家の養成が急務です。2011年の東日本大震災後の復興支援に8名を超える 世界の専門家がかけつけ、5年間の活動報告は、2016年のWAIMHプラハ世界大会で報告しま した。

 

 本大会には、親子の健やかな発達成長の問題にかかわる幅広い領域の皆様にご参加いただき、お互いの経験や意見を交流し合いながら、現在の日本の子育ての問題の本質に迫りたいと思います。明るい子育ての未来に向けて共に学びを深め、連携していくことのできる学術集会にしたいと願います。日本社会の持つ問題の解決に向け、健やかな関係性により赤ちゃんと家族が包まれるような社会の構築という乳幼児精神保健理念を基盤とし、行政、司法、警察、教育、医学その他の専門家の垣根を超えて学びを深め連携していく場にしたいと考えています。

 

 今回、学会20周年を記念して、学術集会のテーマを

ちいさな瞳の輝く社会 ~垣根を越えた大人の連携~としました。

 

 

 本学術集会には、外国招聘講師に、WAIMHの創立期から理事として活躍されてきたカナダのチューターズ夫妻を招きます。カナダで乳幼児精神保健システムを創立した医療ソーシャルワーカーで児童精神分析家のエリザベス・チューターズ先生が、ビデオを用いて乳幼児親精神療法の具体例の講義を行います。また、幼年期に祖国ラトビアを追われてカナダに移住した喪失体験を乗り越えて、トロント大学精神科教授となった精神分析医のキャスパーズ・チューターズ先生が、子どものトラウマについての講演をいたします。赤ちゃんと養育者の親密な関係、赤ちゃんをとりまく健全な社会について、世界の臨床家・研究家の最新の知見を共に学びたいと考えております。多くの皆様のご参加、ご協力を心よりお待ち申し上げます。